【第1回】“たまたま”から始まった私の陸上人生

はじめまして。aileRC代表の藤井翼です。

このブログでは、私自身の陸上人生や、aileRCを立ち上げた理由、そして日々の指導の中で大切にしていることを、週に1回お届けしていきます。

中学生や高校生、そしてその保護者の方々にとって、少しでもヒントやきっかけになるような内容を目指しています。

第1回目は、「私がなぜ陸上を始めたのか」「そして、どんな中学1年生だったのか」についてお話しします。

短距離が好きだった

中学校に進学したとき、最初に入ろうと思ったのは野球部でした。小学生の頃、ソフトボールを少しやっていたし、「部活といえば野球かな」と思って、仮入部してみたんです。

…が、初日の練習があまりにもキツすぎて、全身筋肉痛。たった1日で「これは無理だ」と思って辞めました(笑)。

その後、「やっぱり短距離が得意だし、短距離の陸上選手になりたいな」と思って、陸上部の短距離を見学しました。だけど、その時の陸上部は3年生が1人だけで、夏以降は自分1人になるかもしれない状況…。それも見送ることにしました。

陸上部に入った“ゆるい理由”

そんなとき、仲の良い友達から「長距離やるけん、一緒に入ろうよ」と誘われました。

正直、長距離はめちゃくちゃ苦手。でも、部活の時間が短くて、休日も午前中だけで終わると聞いて、「それなら午後から遊べるし、まぁいいか」という軽い気持ちで入部を決めました。

今思えば、本当にゆるいスタート。でも、それが私と“長距離”との出会いでした。

箱根駅伝に憧れていたわけでもなく、オリンピックを目指していたわけでもなく。

ただ友達に誘われて、「とりあえず3年間やってみるか」くらいのノリで始まったんです。

知らずに飛び込んだ“ガチ部活”

ところが、入ってみてビックリ。

先輩たちは無言で黙々と、とんでもないスピードで走っている。

空気はピリッと張り詰めていて、まるで戦場。

先生は体育教師で、とにかく厳しくて怖い。

「うわ…やばい部活に入ってしまった」

そう思ったのを、今でもはっきり覚えています。

同級生にも速い子がたくさんいて、「自分、この部活についていけるのか…」と不安でいっぱいでした。

毎日の積み重ねが“楽しい”に変わった

そんな私でも、先生が一人ひとりのレベルに合わせて練習メニューを調整してくれて、無理なく続けることができました。

最初はきついばかりだった練習も、少しずつ「昨日より走れるようになった」「タイムが良くなった」と変化を感じられるようになり、だんだん楽しくなっていきました。

走ることで“自信”を手に入れた

初めて出場した大会では、まだまだ結果は出ませんでした。でも、そこから半年後にはタイムがぐんと伸びて、それまで勝てなかったメンバーにも勝てるようになっていたんです。

あの時の喜びは、今でも忘れられません。

「もっと速くなりたい」

そう思うようになって、いつの間にか私は陸上にのめり込んでいました。

すべては“たまたま”から始まった

思い返してみると、私の陸上人生のスタートは本当に“たまたま”でした。

短距離が好きだったけどタイミングが合わず、友達に誘われたから長距離に入った。

最初は苦手だった長距離を、毎日ちょっとずつ続けてみた。

それだけのことです。

でも、その「ちょっとしたきっかけ」と「地道な積み重ね」が、人生を変えるほどの出会いになりました。

次回は、中学2年生の頃の話。

初めての大きな怪我、復帰後の急成長、そして「佐久長聖高校に行きたい」と思うきっかけになった“夏の大遠征”について書いていきます。

最後まで読んでくれて、ありがとうございました!